<はじめに: この回答はご相談のあった2000年11月に すでにご相談者あて回答したものですが、 当相談コーナーのシステム改善の都合上、 再度編集して掲示しております、ご了承ください。 尚、金額的な内容は時間変動しますので、新規にご相談下さいます様お願い致します。>
問題点はボイドスラブでしょう。 ボイドスラブの構造はおわかりでしょうか?
ボイドスラブの実質的コンクリート厚さは6cm程度が 上下に重なっているようなものでその間には 空気が入ったパイプがサンドイッチ状態になったものです。 本来は床の広さが大きいために荷重負担を発揮しつつ 自重を軽くするために開発された構造工法です。
したがって、ご指摘の通り ボイドスラブ25cmと一般コンクリートスラブ15cmでは 遮音性能は一般コンクリートスラブに軍配上がります。 それだけ比重の重いコンクリートが15cmの厚みになっている分だけ 音は通しにくくなっているのです。
さらにはこのボイドスラブに置き床工法では音は伝播しやすい。 太鼓現象のように片面を振動させた音は反対側の面を自然に 振動させてしまいます。
マンションの空間は大きくて居住性は良いのですが 音の伝播では逆効果となってしまいます。
この音の伝播を遮断することは困難です。 しかしながら吸音することで伝播を抑制することはできます。
方法的には ご自分の天井裏にロックウール系の吸音材を入れること 階上の床下にロックウール系の吸音材を入れることです。 天井材の石膏質のボードを2重3重に張りつけることも 比重の重い製品で遮音しようとするので有効です。
つまり、ご自宅の床をいじる必要はほとんどないと思います。 が、下階のおうちから苦情があるのならば こちらも対応しないとなりませんが。
というわけで ご自身で工事なさる範囲は天井ぐらいということになります。
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