line
conner conner 完成後
不具合発生・漏水
水廻り
注文住宅
水漏れによる地盤への影響について
conner
2000/11/07#2 MM様 ( 福岡県直方市 )
conner

初めてお便りさせていただきます。標記の件につきましてアドバイスをお願いいただけないでしょうか。

<状況>
・高台に建築された一戸建て住宅です。
 高さは坂になっているため3〜7mの範囲にあり、石垣で囲っています。
・築10年になり、石垣は20年程前に工事しました。 

このたび、簡易水洗から水洗式に工事を行っている際に、水漏れが発見されました。浴室の排水が接続されてなく基礎の下に10年間流されていました。詳しく言えば、工事に2重の間違いがあったようです。

1つは浴室でタイルの目地などが割れて水漏れした場合の対応策として、ベタ基礎に水が溜まらないように予備の排水溝を設けてあるのですが、それが通常の浴槽の排水溝と同じ箇所に設けられていました。そのため、通常の浴槽の排水が予備の排水溝にも半分流れ込んでいました。

もう1つは予備の排水溝が上記のとおり基礎の下に埋まったままになっており、排水溝に繋がれてなく、地中に10年間もの間、垂れ流しになっていたものです。

・外観的な現象としては、
 ・・石垣からの水の染み出し
 ・・地盤の沈下(犬走りと平面部とのコンクリート間の隙間)
 ・・実家が横に建っているのですが、家の狂い・・・ドアが閉まらない等)
・全てが水漏れによる影響とは言い切れませんが、非常に不安な状況です。

業者(家を建てた)の方の言い分ですと、石垣をした場合、内側部については時間とともに通常の場合においても地盤が若干沈下する場合が多いとのことです。また、水漏れが原因であれば著しい地面の陥没などの現象があるとのことです。

・いづれにしても、地盤調査をしていただくようにしましたが、「スェーデンなんとか」という方法でやるそうです。
その方法は一定の荷重をかけながら3〜4mの深さまで鉄の棒を入れて地中の圧力を測定するということです。
この方法で地盤がどのような影響を受け、どんな状況になっているのがわかるのでしょうか?

また、結果として地盤に影響があった場合、セメントミルクの注入をするとのことですが効果は十分期待できるのでしょうか。
以上につきましてアドバイスお願いいたします。

 conner  conner

<はじめに: この回答はご相談のあった2000年11月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております、ご了承ください。
 尚、金額的な内容は時間変動しますので、新規にご相談下さいます様お願い致します。>



スウェーデン式サウンディング調査のことだと思いますが
この調査方式での地盤内の地質抵抗値調査結果は
信用できるのでしょうか?

このスウェーデン式サウンディング調査の結果は
1、2m離れても違った結果が出てしまうほどです。
今までの私の経験する物件資料では正確さに欠けました。

業者に確認してほしいのですが
セメントミルクの注入による工事とはどのような目的で
どのような効果があり、費用はどの程度と言っていますか?
セメントミルク注入を行っても逆にその後の水の行方は
どうなるのでしょうか?

まずは基礎面底部への水漏れを改善し
今後こうした水漏れが発生しない状況を維持できるか?
このあたりに付いてはどうでしょうか?

これら修補工事が完全であればその後の処理は有効でしょう。
石垣擁壁の中央部分からの漏水は
その部分の高さに水を溜める地層が考えられます。

たとえば粘土質層などのように水分を下の層に浸透しにくい層です。

地盤を改良すれば良いのはこの地層の上層部について
重点的に行うのが望ましいと思います。

本来的には地質抵抗値調査よりも
地下数mの位置での不覚乱土質サンプル資料を数カ所取得し
三軸圧縮試験を実施しきちんとした数値データを確認して
保全対策を講じる方が安心度は高いと思います。

均等に沈下のであれば沈下に対してはしかたがないとしても
均等に沈下せずに傾きだしてしまうと処置のしようがなくなります。

また、地層内に砂や砂利などが混じっていますと
液状化などの懸念もあり地質抵抗調査だけでは
このあたりの地質までは判断が難しいところですので
最悪の場合は深度の浅いボーリング地質調査を
実施し地質を全面的に把握する必要まであるかもしれません。

conner
conner