<はじめに: この回答はご相談のあった2007年6月に すでにご相談者あて回答したものですが、 当相談コーナーのシステム改善の都合上、 再度編集して掲示しております、ご了承ください。 尚、金額的な内容は時間変動しますので、新規にご相談下さいます様お願い致します。>
このような直接被害的なご相談は久しぶりです。 明らかに詐欺的な臭いがしますね。
過去に似たようなご相談で「法外な金額になるセールス工事」というものはいくつもありましたが、ネズミ駆除のために天井裏に炭を置き、その重さによって天井が崩落するようなご相談は今回が初めてです。 かつ、耐荷重に対する天井の補強がずさんな工事であるなど施工者として技術的な解決法も乏しい状況も覗え、昨今の偽装的問題や虚飾的問題もあるように思います。
「天井裏に“炭”」という発想は「床下に“炭”」という発想の裏返しのようで無きにしも非ずで「除湿」という点では絶対に間違っているとは言えない気もします。 ただし、補強方法や止め付け方法、美観などについてずさんな工事であったり、その工事の結果として天井が下がるなどの不具合が出てしまうことはいただけません。 また、これらの工事金額が法外に高額になるものは詐欺的な内容といえます。
概ね職人さん一人の賃金は高くても1.5〜2.5万円くらいのものですから、2人来られて5万円(手間賃)で、炭(1あたり1万円として6畳で10万円)を敷かれるとすれば、部屋の大きさや炭の量にもよりますが概ね12畳で20万円ほどです。 天井の補強に多少の木材や金物を使ったとしても1万円もあれば足ります。 これに営業経費や本社経費などが多少(10%)載ったとしても合計金額は12畳ほどなら33万円程度が実質的な定価ベースではないかと想像します。
よって、今回の工事が178万円であるとすれば約5倍の工事費に当たるので やはり詐欺的な内容といえるのではないかと思われます。(付随する工事もどこまでが必要な工事なのかは想像がつきます。おそらく必要もない工事がたくさんあるのではないでしょうか。)
こうした内容は「消費者保護」の立場から許せません。 国民生活センターや消費者センターなど消費者保護団体ならびに最近では各自治体でもこうした詐欺的行為について窓口を開設しています。 ぜひお調べいただき、こうした工事業者に対して強く抗議することが望ましいと思います。
<ご相談者からの業者との交渉結果をいただきました。ご相談者にお許しを得ましたので公開いたします。>
実は、この交渉一度は向こうが責任を認めたのですが、「瑕疵担保責任で、契約解除で全額返却。及び修理、汚損弁済金と慰謝料」を請求したところ、一時連絡がなくなりこのまま逃げ切られるのかと必死で対策を模索していたときにそちら様(当無料相談室)にも質問をしました。 先に結論だけ申し上げますと 天井裏に炭袋を置いた「環境改善工事」に関しての責任を全面的に認め、この分の契約を解除として返金。 それとは別に修理費と布団が汚れたのでこの弁済金などなどを支払うことを、約束させ、念書を書かせるところまで成功しました。 後は、きちんと入金があるか。そこまで行って終了になります。 が、この会社について他の業者に問い合わせたところ、業界内でも評判が悪かったようです。 まだ取り込んでおりまして、詳しいお話を送ることが出来ませんが落ち着きましたら、事件の発生から経緯、そして最終結論が出るまでをお知らせします。 というのも、やはり高齢者を狙った「リフォーム詐欺」一環であり、うちの場合は私という家族がいたので被害を最少にすることができましたが、知らなければ泣き寝入りが普通という現実を思うと、広く皆様に事例として知っていただきたいと思います。 それは、この事件が起ったときに真っ先に建築ジーメン、また消費者センター等連絡してみましたがいずれも「お金を出させるのは難しい。」との返事でした。 建築Gメンといえど、ボランティアの一環とはいえ、それぞれ仕事を持つ身で休みを返上して行うので、当然お礼のペイも必要であり、10万円から検査の内容によっては20万円かかるという話を伺いました。 また、弁護士を紹介してくれる事務所などにも出向いてみましたが、いずれもお金がまずありきで、話が始まるのだとむなしい思いもしました。 しかし、自分で出来るだけ情報を集め、また確実に言質を取って、それを積み重ねた結果、諦めかけた弁済をさせることに成功しました。 冷静で粘り強く交渉すれば、一般人でもここまで出来るのだと皆様に知っていただきたいと願っておりますので、詳しい経緯など後日レポートでお送りしますので是非お使いいただけたらと思います。
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