<はじめに: この回答はご相談のあった2010年1月に すでにご相談者あて回答したものです。 金額的な内容は時間変動しますので、新規にご相談下さいます様お願い致します。>
> 平成21年10月末着工の新築分譲マンションに住んでいます。
> 標記のとおり、このところ強風時の騒音被害に悩まされています。 > 時間を問わず、強風が吹くときには決まってドームの中にいるような、掃除機のホースのようなものを振り回した際に発する呻るような音が部屋中に響きます。 > 施主の不動産会社に相談したところ、施主の関連会社かどこかの業者が、ベランダの手摺りなどにプラスチックなどの装置を取り付けては様子見を促してきますが、全く改善される様子が見られません。 > 音をビデオで撮影し業者に見せてはいるものの、都度対応で原因の特定に向けて根本的な調査をしていないようです。 > このような場合、騒音の発生がなくなるまで業者の実験的な対応に耐えるべきか、訴えを起こすべきか、どのようにすればよいのでしょうか。 > このところ同居している家族が、それが原因で寝不足に陥っており、悠長に待っていられないといった状況です。 > ご教示願います。
「強風が吹くと・・・」という条件のときに必ず症状が出るというので本来的には解決が早いのではないかと思いますが、不動産会社の対応の遅れもあってなかなか先に進めていない状態のようですね。 これではご相談者も辛いと思います。 不動産会社とは別に、あなたにできることをアドバイスいたします。 基本的にはこの種の低周波音は (1)ご相談者の部屋にのみ発生する (2)ご相談者の同一階の隣接住戸でも発生する (3)ご相談者の同じ列の上下階の住戸でも発生する (4)ご相談者の住戸タイプと同じ住戸でも発生する (5)ご相談者のマンション全体でも発生する というように単独被害なのか、同一症状の被害者が他にもいないかを特定していくことは有効かと思います。 方法としましては、ご入居が昨年の10月ということですのでマンション管理組合や自治会などの設立状況はどのようになっているかがわかりませんが、これらが設立されていれば組合の理事会に上程してみるのもよいでしょう。 また、アンケートということで各住戸に症状報告と同様症状の被害者探しのプリントを投函する方法もあるかもしれませんし、お知らせ掲示板へのプリントの掲示などによる問いかけも有効かもしれません。 ただし、これらは場合によって、告知が進めばご相談者ご自身やお住まい自体の問題を告知することとなりますから気を付けねばなりません。 次に、発生源としましては、おそらく何らかの設備機器が風を受けて抵抗することによって生じる小刻みな振動音「ブーンノイズ」を起こしていると思われます。 当サイトの過去のご相談にも同じような事例があり、追求していったところその原因は屋上の外部アンテナのエレメント(素子)の先端が発生源だったり、パラボラアンテナが発生源だったりしました。 また、アンテナ支柱を引っ張って支えている支線(ワイヤー)が風に震えて「ブーン」と鳴り、これが住戸に伝播していたケースもあります。 アンテナの大型のものとしては避雷針なども似ていますので似た形状のものはバーチカル(縦型)であれ、ホリゾン(水平)であれ、すべての機器類を疑う必要があります。形状ではこうした根元の部分が固定され先端が開放されたものは振動を生じやすく、こうしたものが屋上にあればこれが発生源という場合もあります。 原因としましては取付部分を支点として端部が風に煽られて振動してしまうものがほとんどで、強風でなければ発生しないのが特徴です。 こうしたものが発生源である場合、振動源には固有の長さや幅がありますので取付の位置をずらすことで解決が図れます。また、アンテナ素子(エレメント)の先端部が舟をこぐオールのようにつぶれされている場合でこのつぶれが垂直の場合は水平に回転するなどの処方が必要です。 一般的には両端が固定されている場合はこうした「ブーンノイズ」は発生しにくいので、一端固定で他方先端がフリーになっているもので強風に煽られるものを探してください。(支線<ステー>があるかどうかも確認してみてください。) なお、ご相談者のお住まいは9階のようですので、貴住戸が屋上に近かったりすると屋上周辺の設備機器類がもっとも疑わしいと思います。 また、上記以外ではご相談のコメントにもありましたが、ホースの中に風が入ると固有振動が生じ「ブーンノイズ」が発生する場合があります。 つまり、マンション住戸の場合では換気扇のダクトが上記ホースと同じ因果が生じる可能性があります。このばあいは音は室内の該当換気扇の近くで聞こえます。 解決策は外部の換気扇ダクトのフードカバーに風の逆流防止処置を講じれば解決できます。 もっとも、「ブーンノイズ」の可能性が高いのは屋上周りの設備機器だとは思います。 結論として、訴えを起こすかどうかは法律的な裏付けが必要ですから最寄りの弁護士さんに相談されることをお勧めしますが、裏付けという点では「実験的な対応」によって資料作成をしなければなりませんのでイライラは続くものと思います。よって、これを許容しなければ解決は得られないと思われますがいかがでしょうか。
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