200年以上の高耐久地下室への提言

どんな地下室でも、地上部分の建物とはまるで違う環境にあります。
地震力(応力)や土質環境による崩壊や風化・変質への弱体化は、土質成分による中性化を除けば、かなり少ないと考えられます。(大きな地震に被災しても堅牢な地下室はビクリともしません。)ですから外壁厚が薄い粗悪な地下室を除けば、的確で堅牢な地下室を今回造ればおのずと200年以上は耐久する地下室をつくることになります。さらに、内装およびメンテナンスは内部空間だけということになりますから、屋根や外壁のように絶えず維持管理するものとは大きく違っており、維持費が少なくてすむというメリットもあります。
また同時に、初期の時点で大きな空間を用意しておけば「竣工後の200年の中でどのように変化しても良いというメリット」にはお気付きでしたでしょうか?つまり、内部プランは構成までを含めたご家族のライフサイクルに後からいくらでも変化対応できるということなのです。
そのためにはより大きな、より広い地下室が優れていると考えています。ですから私の提唱する地下室は30畳とか45畳とかすべて大型なのです。

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しかしながら、地下室の200年に比べれば上物は25年か30年ですね。耐用年数に大きな開きがあり過ぎます。できれば上物もきちんと100年以上は耐久するものにしたいと思いませんか。これは今の技術でも十分対応できるお話しなのです 。また、一般の工事坪単価で十分施工できるものなのです。
ただし、そのためには良い設計者と良い技術者を選ばねばなりません。
そして結果として、大型の地下室がまた誕生していきます。

200年以上の高耐久地下室に対して、 安易に攻めるもよし、堅実に攻めるもよし、安価に攻めるもよし、高価に攻めるもよし、はたまた小さく攻めるもよし、大きく攻めるもよし・・・攻めるを止めるもよし・・・。

これが私からあなたに差し上げられる選択肢です。皆様にはほどよい慎重さを持ってご決断頂くことをお勧めいたします。おそらくこうした話しはお聞きになったことがないでしょうし、お考えになっていなかっただろうとも思います。ぜひご相談ください。

提言 : こうした「低価格地下空間」の建築こそ、官公庁建物に広く採用されることにより、イニシャルコスト+ランニングコスト双方の経費削減をも含めた無駄を解消し、節税につなげる提案をしたいと考えます。

 

1999年6月4日・文責:建築家 小杉卓

 

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