外観・A=特徴的な曲面の外壁
外観・B=広い転回スペースでは来客スペースも含め3台駐車可能
屋上=広々と解放された屋上ではバーベキューを楽しむ!
2階・畳の客間とリビング・ダイニング
2階・リビングからダイニング・キッチン
2階・キチン+ユーティリティー(洗濯コーナー)
2階・客間リビング・ダイニング=客間は40cmほど小上がりにして床下収納を設けている
1階・子供室=女の子3人の部屋。出入口を広くして将来分割できるようにした設計
1階・ご夫婦の寝室=手前にはウォーキングクローゼット
1階・家族5人のシューズクローク
地階・子供たちの広場兼ピアノ練習低価格地下室(1階床を経由しての遮音トップライトが明るい!)
袋小路と敷地との関係・敷地内での車の軌跡が建物形状を決めた!
袋小路を前進で入庫して前進で出庫できる設計
長く住み続けるにはこうした工夫が大事である!
敷地は約92uで私鉄の脇道(幅員4m、接道間口約3.5m)に面しており、メインの通りから途中の三叉路を経てさらに約200mもある袋小路の突き当りにあり、台形をさらに変形させたような不整形敷地です。また、第一種低層住居専用地域で建蔽率40%・容積率80%、北側第1種高度斜線などの法的制限が厳しい地域内にある敷地です。
面談後、初めて敷地視察するのにこの敷地まで車で入って行ったが出るときは転回場所までバックで出なければならずとても難儀しました。
この体験を活かして、「敷地内で転回できればお客様の日常の生活はどれだけ楽になるだろうか?」と考えた結果がこのプランです。
敷地図に車(2000ccクラス)の転回軌道を描きながら建物の凹凸を無くし、車の軌跡に沿って外壁面を曲面としたところ、お客様は感動されて契約に至りました。
この曲面は1階ではシューズクローゼットに反映するところとなり、収納量の充実にひと役担う一方で、2階では和室の内壁に反映するところでは、小さいながら4畳和室を少しでも大きく見せる床の間のデザインならびに板畳ので床として見せて、二つの小窓から入る淡い光が「和」空間を一層しっとりとさせています。
こうして転回スペースを確保したことにより敷地内には客用2台分+自家用1台の駐車スペースが出現し、家族の自転車置き場とともに大きな外部空間が確保され、ご友人たちとの楽しいパーティーにも一役を担うこととなっています。
低価格地下室は当初約9畳でしたが、上部建物の基礎となる関係から少し広げて構造解決を楽にするべく約11畳として、1階子供室の西側窓際に床開口を設け、低価格地下室への採光とともにピアノの搬出入を容易にする工夫をしています。(約1坪の増加による予算管理は、他の部分の仕様調整により解決し、予算オーバーとしていません)
また、日常的な屋上利用を容易にするべく屋上への内部階段を設置し、屋上菜園や屋上緑化による第二の庭としての戸外的「憩いの空間」を確保しました。
また、南西の角はデッドスペースながら1階部では主寝室と子供室に、2階部分ではキッチンとリビングダイニングに有効な通風と採光を確保する外部吹き抜けを意図しています。
各居室の仕上げは天竜杉の無垢板を使用して、柿渋で仕上げ、壁にはデュフロンを採用しています。