住まいの無料相談室

Q. 結露の悩み

2000/03/14#2KI様 ( 石川県江沼郡 )

完成後
不具合発生・漏水
天井
建売住宅

昨年末に完成したマイホームの結露で悩み、何か策は無いかとPCに向かっていたところ先生のHPにたどり着きました。ご多忙中とは存じますがアドバイスいただければ幸いです。

木造軸組み3階建ての住宅で、屋根裏部分に物置スペースを作りました。3月5日に荷物をとりにここへ上がったところ、天井から水がたれておりました。屋根材はカラーベストコロニアルでその下に防水シート、さらに下に防音用のフォーム、そしてコンパネがその下に施工されています。天井材はコンパネ下の屋根垂木に発泡ウレタンフォームか張られています。この発泡ウレタンフォームの隙間から水がたれていました。

慌てて住宅メーカーに連絡し至急の調査依頼を出し、3月11日に施工時の工事監督が来訪され調査の結果「原因は屋根に雪が積もったことによる結露である」とのことでした。このときに天井材の発泡ウレタンフォームをはずしたのですが、その上のコンパネはたっぷり水分を含み、すでに多量のカビが発生しておりそれを見たときは眩暈がしそうでした。

次の日に電話にて前記の見解をいただいたのですが、このときに私としては、当然何らかの対策を施し、問題を解決してもらえるものと思っていたのですが、工事監督からは、
「コロニアル瓦は断熱性が低いので結露は仕方ない」。
「ウチだけでなくほかの住宅メーカーも一緒ですよ」。
「天井のコンパネにカビが発生しても問題ないですよ。」
「それが嫌だったらどうしてあなたコロニアルを選んだんですか?」
などと言われてしまいました。この時は、この監督個人の見解で、会社としての正式回答はしばらく待ってほしいとのことでしたが、私が「”このままどうしようもない、そんなものですよ”と言う回答の可能性もあると言うことですか?」と尋ねると「その可能性もありますね。」と言う回答でした。

今日現在まだ正式回答はいただいておりませんが、このままだと、いい返事は返ってきそうな雰囲気ではありません。そこでぜひアドバイスいただきたいのですが、
「コロニアル瓦ではこのような結露を防ぐ方法はないのでしょうか?」。
いえ、その前に「本当に防水の欠陥ではなく結露なのでしょうか?」
「他社のコロニアル瓦の住宅でもみんな天井裏は大量のカビが発生しているのでしょうか」。
「今後どのようなアクションを起こせばよい結果に結びつきますか?」
「このような問題を調停してくれるような機関はありませんか?」
以上長々と乱文を書き連ね、大変失礼いたしました。貧乏サラリーマンが必死で建てた、家族の次に大切な財産です。ぜひ何かアドバイスをいただけますよう切にお願い申し上げます。
<はじめに: この回答はご相談のあった2000年3月に
       すでにご相談者あて回答したものですが、
       当相談コーナーのシステム改善の都合上、
       再度編集して掲示しております。ご了承ください。>



>「コロニアル瓦ではこのような結露を防ぐ方法はないのでしょうか?」

屋根裏のウレタンフォームの内側(屋根下地木材側の面)に付着する
水滴の原因は結露ですが
その結露の原因である水分(水蒸気等)の流入個所はどこですか?
その水分(水蒸気等)の流入はコントロールできませんでしょうか?

また、屋根裏のウレタンフォームと
屋根下地木材は密着しておりますでしょうか?

>いえ、その前に「本当に防水の欠陥ではなく結露なのでしょうか?」

上記見解の回答によりますが、天井面では一定の区画がされておりますので、全体的に濡れておらず、かつ天井下の階から
空気(暖気)の流入が無ければ結露ではないかもしれません。

>「他社のコロニアル瓦の住宅でもみんな天井裏は大量のカビが発生しているのでしょうか」

以前某ハウスメーカーでもこの手の問題があったことを聞いております。
カビ問題という以上に屋根下地の木材が腐食まで発展して屋根面がへこんだそうです。

>「今後どのようなアクションを起こせばよい結果に結びつきますか?」

結露であるか、雨漏りであるかの判定が先決です。

結露である場合、屋根下地の屋根裏側の木材が相当量の水分を含浸している
可能性もあります。
このばあいはこの空間内の水蒸気を除去する必要があります。
つまり除湿をしてください。

この屋根裏に湿度計を設置してみると、
屋根裏空気中の水蒸気量が数値としてわかります。
恐らく80%以上になっているのではないかと思います。
これを60%程度に導かねばなりません。
乾燥空気に変えていくということです。

この処方に当たって「除湿機」が必要です。
「換気」という考え方もありますが
空気中の水蒸気量を減らすことが原則です。
室内空気を撹拌するだけでも多少は違いますが、
あくまでも「除湿的な換気」が必要です。

それから、点検は欠かせません。
定期的にこの部分は点検を行えるようにしてください。
目視、および触診にて点検が必要に思います。

>「このような問題を調停してくれるような機関はありませんか?」

この調停に関しましては工事契約約款に記載がありませんでしょうか?
ない場合は町の市民法律相談がよろしいかと思います。

また、お近くでは石川県建築士事務所協会(金沢市だと思います)
こちらで建築相談を実施しておりますのでご相談ください。